ベトナム・コロナ対策下における外国人の入国制限緩和について

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ベトナム進出サポーターズを運営しています(株)MEIKEI 代表取締役の谷口です。本項は、私が日々感じるベトナムに関連する情報やニュースなどについて綴るブログページです。

一昨日、新型コロナウイルス対策で全国に発令した緊急事態宣言について39県で解除されました。日本でもコロナ感染者数は減少傾向にあり、これから経済活動の徐々に再開されていくものの、まだ油断を許さない状況ではあります。宣言解除されても、日本に住む全ての人々が個々で自覚を持って、個人でできるコロナ対策を継続してほしいものです。

早速本題に入りますが、

外国人への査証発給停止、外国人の入国制限および現地隔離中のベトナムですが、先週5月8日、ベトナム首相府の新通達(No.177/TB-VPCP)が発表されました。

本通達の第3条において、外国人投資家、また専門家、高技能労働者と言われる駐在員などの外国人労働者に対して、「14日間の集中隔離から除く」という主旨の一文が明記されたことにより、コロナ対策下におけるベトナムへの入国制限が緩和の方向に向かい始めています。

実際には、具体的なガイダンスが出されていないため、依然、一部の地域では集中隔離が実施されると言われておりますが、徐々にではあるものの、ベトナムに拠点を持つ外資企業の駐在員や短期出張者が以前のように容易に入国できる環境に戻りつつあるようです。   

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中国と隣接しているベトナム、通常であれば、中国の影響を大きく受けやすい環境ではあるものの、早期から的確なコロナ対策を設け、徹底した実施を行っています。

ベトナムは、中国→韓国→ヨーロッパ→日本と、全世界のコロナ感染拡大状況に素早く反応しながら、感染拡大地域からの人の流れを徹底的に遮断しました。そのような対策の徹底が功を奏したか、現時点でも国内感染者を300名強へ抑えることに成功しています。

ベトナム現地では、先週から徐々に経済活動が再開して、活気溢れるいつものベトナムの街中に戻りつつあるようです。

ベトナムのコロナウィルス対策といえば、ベトナム保健局が公開したコロナウィルスを周知させるための広告PVもとても話題になり、日本のテレビ番組でも取り上げられていましたね。

下述の対策は、ベトナムが実施した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のほんの一部ですが、どれを見ても的確で素早い対策です。

ベトナム、日本、そして世界のコロナウィルスが早く終息に向かい、以前のように自由にベトナムに渡航できるようになるのを願っております。

ベトナムにおける 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の動向

2020年1月中旬

・コロナウイルス対策 首相指示首相指示第5号/CT-TTgを公布
    国民に対するコロナウィルスの周知と予防対策の呼び掛け、
医療従事者・医療機器の統計と確保の実施、
政府主導による本格的な対策活動の開始


2020年1月下旬
 
・中国人観光客の入国制限措置開始
     中国人へのビザ発給停止、中国への旅行制限、
(陸路国境を介した)ベトナム-中国間の商取引制限など実施


2020年2月上旬
 
・ベトナム-中国間の航空機就航を一時停止 : 空路
    (台湾、香港、マカオも同様にフライト制限開始)

・教育訓練局が教育施設の一部の休校処置を発表

・ベトナム-中国間の国際鉄道路線を一時停止 : 陸路

・新型コロナ専用の仮設病院を2箇所設置 


2020年2月中旬   
  
・旧正月に帰国して再来越した中国人労働者の隔離実施を発表


2020年2月下旬  

・韓国から入国した自国民や観光客を隔離実施 
・韓国人へのビザ免除措置を一時停止(ビザ申請必要) 
・ベトナム-韓国間の航空機就航一時停止(ベトナム航空)


2020年3月中旬

・外国人入国者に対するビザ発給停止 

・ハノイ市/ホーチミン市人民委員会が教育機関の休講延長を発表

・ベトナム航空、日本– ベトナム間の全便運休を発表

・全ての入国者に14日間の集団隔離措置実施を発表 
    さらに、ハノイ/ホーチミン行き着の航空機に対して、今後地方空港への着陸を決定

・全外国人のベトナム入国禁止を発表 
    (公用目的、特殊ビザ保有者以外の全ての外国人が対象)

・ベトナム航空、全ての国際線の全便運休を発表

・ハノイ市人民委員会 入国者リストの作成を指示
   公安、保健局による対象者の医療観察、隔離処置の実施のため。


2020年3月下旬

・ベトナム鉄道総公社、ハノイ-ホーチミン間の鉄道路線を減便決定。
そのほか、ハノイ-(北西部国境)ラオカイ間も全便運休