ベトナム進出 FAQ (損金参入について)

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ベトナム進出FAQ – よくあるご質問 –

〈ベトナムに進出する企業様がお持ちの疑問点をこのページでご紹介いたします〉

損金参入編(費用の損金参入要件・損金不算入となる事例など)

経費計上されていたコストが、税務調査や関連当局からの指摘を受け、損金として認められない事例はベトナムでも多く存在します。どのような費用が損金不算入となるのかを把握することで、行政指摘・追徴課税などのリスク回避に繋がります。本項では、当社によくお問い合わせ頂く「損金参入・損金不算入」についてのご質問を、以下にて御紹介いたします。

質問
ベトナムで損金算入が認められる経費の要件はどのような内容ですか?
回答
①(事業登録をしている)事業活動に関連した経費であること。

②  関連法の規定に沿ったインボイス等の証憑書類を添付すること。

③(VAT込みで2,000万ドン以上になる取引に対して)、銀行送金等の現金払い以外の決済方法が必要であるが、その支払証憑書類を添付すること

以上の3つが原則的な要件です。

事業活動に直接起因しない費用としてよく問題視されるのが、接待などで利用するゴルフ場のプレー代やゴルフ会員権です。税務当局の担当官によって解釈は異なりますが、指摘対象となる可能性は高いです。

質問
ベトナムでは、損金不算入によってどのようなリスクが考えられるのでしょうか?
回答
ベトナムに限らず、日本でも同様ですが、損金算入していた経費が(税務調査などで)不算入と判断され、法人所得が増加し法人税が追徴課税されるような大きな問題にも発展することはあります。

長期間誤った会計処理を続けていると、小さな経費でも日々リスクが蓄積され(行政指摘を受けた時には)相当大きな金額になり得ますので、日頃から正しい会計処理を行い、突然、損金不算入と指摘されることが無いように留意することが大切です。

質問
ベトナムの損金不算入となる要因は、どのようなものがありますか?具体的な事例など教えて下さい。
回答
ベトナムへ進出した日本企業の中で特に多い事例の一つとして、上述の経費算入要件の2番目に挙げた添付すべき証憑書類(インボイス)の不備があります。

インボイス上に記載すべき情報(社名、所在地、税コードなど)に誤りがあったり、内容が不足しているなどの問題です。特に手書きのレッドインボイスではこのような問題も安易に起こりますので、インボイスを受け取った際には注意してご確認頂ければと思います。

【ほか損金不算入となる経費の一例】

・(雇用契約書や就業規則などの社内規定に記載が無いにも関わらず)従業員へ特別な報酬を支給したり、社内で取決めた規定額以上の報酬を支給した場合の人件費。

・事業とは関係のない(モノやサービスの生産や販売に利用しない)固定資産の原価償却や、会計帳簿上にない固定資産の減価償却、実質には価値のない固定資産の原価償却費。

・商用ビザを取得せずに入国した出張者(親会社やグループ会社の社員)の滞在・渡航経費を現地法人で負担したり、支給する生活費などの経費。

・出張旅費規程や出張命令書がない出張経費などがないにも関わらず、経費計上していた出張費用。

・ほか日本人駐在員や帯同家族のために使用する(社内規定にも記載されていない、且つ法令で損金算入を認められていない)経費。 

など、列挙すれば様々な指摘事項が考えられます。

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質問
ベトナム現地法人に課された罰則金は経費算入できますか?
回答
いいえ、できません。日本でも同様ですが、行政規則違反による罰則金は経費算入できません。違反金を経費として認めてしまうと、本来の罰則の意義が薄れてしまうことになります。

質問
駐在員が配偶者・子息を帯同してベトナムへ赴任する予定ですが、小学生の子供の学費は、会社の経費として計上できますか?
回答
はい、現地法人が駐在員の子供の学費を負担する旨を記載した社内資料などの準備は必要ですが、一定資料を作成し保管していれば可能です。

以前は、小学生〜高校生の学費のみが認められていましたが、2014年公布の財務省通達:No.78/2014/TT-BTCの第6条2-5(b)項において、修学前の児童に対する学費も認められました。

質問
ベトナム国内マーケット向けにサービスを展開する当社では、マーケティング活動の一環として、広告宣伝サービスを利用したいと思います。それらの広告費は、現地法人の経費として算入出来ますでしょうか?
回答
はい、できます。これまで広宣伝費の損金算入限度額が、損金算入費用の総額に対して設立から 3 年間は 15%、その後 は10% とされていたのものが、No.78/2014/TT-BTC(2014年6月18日 公布 )の第6条2.21項において、一律 15%になりました。

そして現在では、No.96/2015/TT-BTC(2015年6月22日 公布)の第14条項目2によってその上限額が削除されたことで全額損金計上が可能となっています。

質問
親会社から長期ローンで資金を借入れ、ベトナム現地法人の設立と運営に費用を当てたいと考えていますが、支払利息の「損金算入可否」、「損金算入要件」などについて教えてください。
回答
親会社や第3者機関からの借入に対する支払い利息についても損金算入は可能ですが、損金計上(CIT課税控除)の上限は、EBITDA(税引前当期営業利益+減価償却費)の30%と規定されています。 

以前は、貸し手と借り手がローン利息を意図的に操作することを防止するために、2017年2月24日付けで公布された政令No.20/2017/ND-CP(親子間取引や関連者間取引の税務を定めた政令)の第8条第3項によって「20%」と定められていましたが、昨年2020年6月24日公布の政令No.68号/2020/ND-CPによって、「30%」へ大幅緩和されました。 

損金として控除される額が大幅に増えたことによって、多額の資金を借り入れて事業を展開する現地法人にとっては、以前よりも利益を出しやすいビジネス環境となりました。

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