ベトナムの最低賃金について

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【 2021年6月21日 追記 】

本項は2019年6月に作成したものであり、最低賃金データも2019年の内容になっています。 現在(2021年6月)時点での最低賃金レベルは、以下の通りです。

1地域 442VND (約22000円)
2地域 392VND (約18400円)
3地域 343VND (約16100円)
4地域 307VND (約14400円)

上記の内容は2020年1月に改定された最低賃金ですが、ここ一年コロナ禍で経済が落ち着いていないこともあり、2021年は2020年の改定額がそのまま据え置きとなりました。

【2022年8月9日 追記 】

2度目の追記です。2022年7月1日付けにて、政府議定 No: 38 / 2022 /ND-CPが施行され、2年ぶりに最低賃金が改定されました。2022年8月時点の最低賃金額は、こちらのページ をご確認ください。

 

- ベトナムの最低賃金について-
最低賃金確定時期、最低賃金推移など

どのような業界でも、最も大きな経費といえば人件費かと思います。ベトナムに進出をお考えの日本企業様にとって、ベトナム進出のメリットの第一に、日本での法人経営に比べて、人件費の大幅削減 があるでしょう。

今のベトナムでは 一般的に日本よりも人件コストが安いのは確かですが、実際にはどれぐらいの人件費を支払う必要があるのでしょうか。ベトナムの最低賃金と関連費用 について、詳しくご紹介させて頂きます。

ベトナムの最低賃金はどうやって決まるのか?その時期など

ベトナムの最低賃金ですが、毎年秋頃から ベトナム国家賃金審議会によって、次年度の大まかな最低賃金案が議論され始め、政府の承認を得て、12月頃に正式に発表されます。国家賃金審議会は、労働傷病兵社会省、ベトナム商工会議所、労働同盟の3機関によって構成される審議会であり、政府、企業、労働者のそれぞれの意見を加味した上で賃金案が出される仕組みです。
この最低賃金案は翌年の1月1日から反映され、正式な最低賃金案が発表されるこの時期は、(ここで発表される最低賃金をベースにして 昇給率や賞与を決める企業が多く)日本企業の現地法人の経営陣は特に忙しくなる時期だと言えます。

ベトナムの最低賃金推移

次の表は、2011年から2019年までのベトナム最低賃金額と賃金上昇率(前年比)です。

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  • ベトナムでは、全国を 4つの地域 に分類し、各地域毎に最低賃金 を定めています。
  • 各企業は 毎年このデータを元に 基本給や昇給額 を算出します。
  • 基本給は残業代や保険計算の元となる ベース賃金 であり、実際の支払い額には 各種手当、残業代 等が加算されます。
    (残業代の算出方法 は、こちらのページをご参照下さい)
  • また賃金以外に法人が負担すべき費用の一つに、社会保険の保険料 があり、法人負担率は下記の通りです。
    ※ 社会保険 18% 医療保険 4% 失業保険 1% = 合計 23% (個人負担率 計11%)

ベトナムで対外経済開放政策が始まったのが1980年代、その後 外資の誘致が順調に行われ、ベトナムの経済は順調に伸び続けました。それに比例して、ベトナム国民の所得も右肩上がりに伸び、現在に至っています。


2010年以降を見て、特に2012年の伸び率は大きく、当時 既に現地に進出していた日本機企業からも厳しい意見が上がりました。2010年以外の年で見ても、それでも平均11-15%の上昇率が続き、外資からもこの勢いで上昇し続けるのかと懸念される中、この直近の2年(2017年 / 2018年)は抑えられ、だいぶ落ち着いてきた印象です。

ベトナム進出のコンサルティング業務をお請けする当社では、ベトナム進出に掛かる費用や、進出後の人件費の試算などのご相談も承っております。何かお困りのことや疑問などございましたら、お気軽に当社へご相談くださいませ。