ベトナムでは、2026年1月1日に個人データ保護法(91/2025/QH15)が施行されました。この法律の具体的な運用方法や企業が実務上対応すべき事項を定めているのが、政令356/2025/NĐ-CPです。
政令356では、個人データの取得・利用・保管・国外移転に関するルールのほか、DPIA(個人データ影響評価)、DB-DTIA(国外データ移転影響評価)、個人データ保護責任者(DPO)、各種届出など、日本企業にも関係する実務対応が規定されています。
本記事では、政令356の概要や個人データ保護法との違い、日本企業が確認しておきたいポイントについて分かりやすく解説します。
この記事で分かること
- 政令356/2025/NĐ-CPとは
- 個人データ保護法との違い
- 政令356で新たに定められた内容
- 日本企業が対応すべき実務
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政令356/2025/NĐ-CPとは
政令356/2025/NĐ-CPは、ベトナム個人データ保護法(91/2025/QH15)を実務で運用するための施行細則です。
ベトナムの法制度では、国会が制定する「法律」で基本的なルールが定められ、その内容を具体的に運用するために政府が「政令」を公布します。個人データ保護法では、個人データ保護に関する基本原則やデータ主体の権利、企業の義務などが定められていますが、実際に企業がどのように対応すべきかについては、政令356で詳細なルールが示されています。
例えば、個人データの取得や利用に関する手続き、DPIA(個人データ影響評価)やDB-DTIA(国外データ移転影響評価)の実施、個人データ保護責任者(DPO)の配置、国外への個人データ移転、各種届出・報告など、企業実務に関わる事項が規定されています。
そのため、ベトナムで個人データを取り扱う日本企業は、個人データ保護法だけでなく、政令356の内容もあわせて確認することが重要です。
個人データ保護制度を構成する法令
| 法令 | 役割 | 主な内容 |
| 個人データ保護法(91/2025/QH15) | 法律(基本ルール) | 個人データ保護に関する基本原則、データ主体の権利、企業の義務などを規定 |
| 政令356/2025/NĐ-CP | 政府政令(施行細則) | 法律の具体的な運用方法や企業が実務で対応すべき事項を規定 |
政令356は2025年12月31日に公布され、2026年1月1日に施行されました。個人データ保護法で定められた基本ルールを具体的に運用するための政令であり、企業が実務上対応すべき事項を詳細に規定しています。
政令356で定められている主な内容
| 項目 | 概要 |
| 個人データ処理 | 処理方法・管理方法 |
| 同意取得 | 同意に関する運用 |
| DPIA | 個人データ影響評価 |
| DB-DTIA | 国外データ移転影響評価 |
| DPO | 管理責任者 |
| 各種届出 | 必要な届出・報告 |
| 当局の監督 | 管理機関など |
日本企業が確認すべきポイント
政令356/2025/NĐ-CPでは、個人データ保護法で定められた基本ルールを実務へ落とし込むための具体的な運用方法が示されています。そのため、日本企業では「個人データを取り扱っているか」だけでなく、法令で求められる管理体制や手続きが整備されているかを確認することが重要です。
特に、次のような項目は優先的に確認しておくことをおすすめします。
| 確認項目 | 主な確認内容 |
| 個人データの管理体制 | 個人データの管理責任者や社内ルールを整備しているか |
| 同意取得 | 個人データを取得・利用する際に、適切な同意を取得しているか |
| DPIA・DB-DTIA | 必要に応じて個人データ影響評価や国外データ移転影響評価を実施しているか |
| 国外データ移転 | 日本本社や海外グループ会社へ個人データを提供する場合の手続きを確認しているか |
| 漏えい・事故対応 | 個人データ漏えい時の対応手順や社内体制を整備しているか |
| 各種届出・報告 | 法令で求められる届出や報告書の作成・提出が必要か確認しているか |
これらは、ベトナムで事業を行う日本企業が実務上確認しておきたい代表的な事項です。自社の業務内容や個人データの取扱状況を整理したうえで、政令356で求められる対応ができているかを定期的に見直すことが、法令遵守につながります。
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まとめ
政令356/2025/NĐ-CPは、ベトナム個人データ保護法(91/2025/QH15)を実務で運用するための施行細則であり、日本企業にも大きく関わる重要な法令です。個人データの取得・利用・管理だけでなく、DPIAやDB-DTIA、個人データ保護責任者(DPO)、国外データ移転、各種届出など、企業が対応すべき実務が具体的に定められています。
ベトナムで事業を行う企業は、法律の内容を理解するだけでなく、自社で取り扱う個人データや管理体制を確認し、政令356に沿った運用ができているかを定期的に見直すことが大切です。
MEIKEIでは、ベトナム個人データ保護法に関する実務対応についてサポートいたします。ベトナム個人データ保護法について、質問事項等ございましたらお気軽にお問い合わせください。






